逆転裁判 02/12/14


「急に寒くなったな。」

  「やはり数日前の記録的早期降雪のせいだろうな。」

「確かに、あれから恐ろしいまでに冷え込んだな。」

  「外出たくねえよ。」

「って、フランク。お前がやってるそのゲームは何だ?ワンダースワンか?」

  「『魔界塔士Sa・Ga』はもうとっくの昔に終わってるわ。」

「じゃあ、『Piaキャロットへようこそ』か?」

  「お前・・ワンダースワンから離れろよ。」

「じゃあなんだ?・・・もしかして、ゲームギアか!?」

  「いっぺん死んでくるか?」

「ハハハハハ・・銃なんて物騒なモン構えるなよ。
      冗談に決まってるだろ?本気で怒るなよ。」

  「ようやく真面目に答える気になったか。」

リンクスだろ?」

  「はい、消えた。(BLAM!!)」

 

ニック、フランクに撃たれ一機死亡。

 

「オリャーラー!!ちぇ、すっかり殺られたぜ。」

  「っつーことで、俺がやっているのはゲームボーイアドバンスでした。」

「ソフトは何だ?ギャルゲーなんてあったっけか?」

  「ギャルゲーから離れろヴォケ。」

「・・・わっかんねえええええええ。何だよ。」

  「正解は・・この音声を聞いてください。」

 

『異議あり!』

 

「・・いや、だから何?全然わかんねーんだけど。」

  「ちっ、面白くねえな。『逆転裁判』だよ、『逆転裁判』

「なんだそれ。ゲームなのか?」

  「まあ確かに、タイトル見ると妙にお堅い感じがしないでもないが。」

「てっきりスーファミの『課長 島耕作』っぽい感じのモノかと・・・」

  「・・お前、それはそれでマニアック過ぎて誰もわからんだろ・・っつーか、俺としては
       そちらのゲームの方がどういうモノなのか気になって仕方がない。」

「お、そうか!んじゃ今度持ってきてやるわ。」

  「も、持ってるのか・・?」

「おう。部下を持つ者としてやっておこうかと思ってな。」

  「お前・・・・まぁいいや、今はこちらの話をしよう
       『逆転裁判』は基本的に矛盾指摘ゲーム、いわゆる間違い探しだな。」

間違い探し?

  「そう、法廷で呼ばれる証人の嘘を弁護士となって指摘するんだ。」

「・・証人って絶対に嘘をついているのか?」

  「まぁ・・そういうことになるな。そこに嘘をついているという証拠を突きつけて
       証人をおいつめ、結果として被告人を救うのがこのゲームの趣旨だ。」

「なんだか、聞いただけだとすげえ難しそうなゲームだな。」

  「だがな、実際にやってみればわかるが、これは面白いゲームだぜ。」

「どこらへんが面白いんだ?」

  「どこらへんって・・・とりあえずこの第一話『はじめての逆転』をやってみろ」

「わかった・・・やってみる。」

 

ニック、こたつに入り直すと『はじめての逆転』をプレイ開始。
その間フランクは日テレの「美味しんぼ」を鑑賞。
少しして『待った!』『異議あり!』の音が聞こえてくる。
そしてそれからさらに約20分後・・・

 

「フランク・・・」

  「ん、なんだ?」

「やべえ・・・面白すぎる。」

  「だろ?だろ?」

「矛盾点を見つけてそれを突きつけたときの爽快感がたまらねえ。」

  「それがこのゲームの核だからな。」

「端々でやりとりされる会話も小気味よいテンポでいいしな。」

  「どうやら最初は探偵風ADVにしようかと思っていたらしいぞ。」

 

逆転裁判のページに飛ぶ

 

「ほう、しかしそれじゃありきたりすぎて面白くないかもな。
      それにしても発売から既に1年経っているモノなのに、
      なんで今になってやってるんだ?」

  「新たなジャンルすぎてちょっと手を出しづらかったんだよ。」

「うーむ、確かに今まで見たことのないジャンルだよな『法廷バトル』ってのは。」

  「実は発売当初から購入者の『良い』という声は聞いていたんだよ。」

「それでも買う気が起きなかったのか。」

  「まあPSOとかやってたからな。同時に2本進めるのは無理があるだろ?」

「確かに・・そりゃそうだ。」

  「そういうワケで今まで手を付けることなく来たわけだ。」

「しかし・・今だってGCでPSOやってるじゃねえか。」

  「う・・・。」

「なんで買う気になったんだ?」

  「・・・ちょっと飽きてきたんだよ。」

「飽きた?」

  「ああ、結局PSOだってルーチンワークなわけだよ。たまに潜るオンライン位しか
       楽しみとしてはほとんどなかったりする。」

「シレンのように入る度にダンジョンの形が変わるならまだいいかもしれないがなぁ。」

  「数種類の組み合わせでほぼ固定になってるからな。かといって、付属のクエストは
       結局DC版からの引継のみだし、
       DLクエストは未だに配信されないし。」

「なんだよ、それじゃ不満点だらけじゃねえか。よく続けてるな。」

 それ以上に面白いと思えるゲームがないからだよ。」

「・・ということは、この『逆転裁判』はそのお眼鏡にかなったということか。」

  「ぶっちゃけ、そういうことになるな。はじめは携帯ゲームだし、息抜き程度で遊ぶ
       かと思っていたんだが、気がついたら寝食忘れてプレイしてた。」

「お、そりゃまた久しぶりの大ヒットゲームじゃねえか。」

  「ホントな。それこそPSO以来だったぜ。」

「こっちもなぁ、最近エロゲにパワーを感じられなくてなあ・・」

  「何お前、まだやってたの!?」

「『鍵ゲー』『鯖ゲー』の新作を待ちこがれながらちょこちょことな。」

  「そういやこのところエロゲーがギャルゲーに化けて良く一般売りされてるな。」

「そうだな。きっとゼロから作るのが面倒なんだろうな。」

  「おいおい、経費削減にもほどがあるぞ。」

「隠しモードとかで「エロ画像アリ」とかだったら喜んで買うんだけどな。」

  「いや・・・そんなことしたらまず発売できねーっての。」

あ!思い出した!

  「な、なんだよ。突然大きな声だしやがって。」

「PS2でエロゲーでてるの知ってるか?」

  「へ!?なにそれ。」

「どうやら何も知らないらしいな。もう『よい子とよい大人の』ハードじゃねえぜ、PS2。」

 

 

 『異議あり!』その証拠を見せて頂きたい!!」

「では証拠をお見せしましょう!!『くらえ!』

 

ZyXのページに飛ぶ

 

  「?・・このエロゲーのページが何か?」

「ここの『ZyXゲーム名鑑』をご覧下さい。」

  「これはまた・・たくさん出ていますねえ・・・で?」

「そこのメディアがDVDと表示されているゲームの名前をクリックして飛んで見て下さい」

  「・・飛びましたが・・ゲームの解説しかありませんよ?」

「(大丈夫か?この人)・・・そこの対応機種を見て下さい。なんて書いてありますか?」

  「えっと・・『DVDプレイヤーまたはDVDプレイヤー機能搭載ゲーム機』と書いてありますけど・・」

「・・・あっ!?」

  「では、PS2の機能はどうでしょう?」

「それ位なら私もわかります・・ゲーム機能、DVD再生機能・・・・あっ!」

  「そういうことです。DVD再生機能がついているということは
       このゲームをプレイできる環境があるということになる!!

な、なんだと!?

 

 

  「って、逆転裁判風になっちまったが。」

「どうだ?納得したか?」

  「ああ。エロゲー会社の意地というものを見せて貰った。」

「すげえ欲しいよ。この手でPS2を汚してやりてえ!!

  「うわー、変態居るよ。」

「変態言うな・・で、何の話だったっけか。」

  「一応『逆転裁判』の話だったんだがな。」

「いや、これはマジで面白いゲームだ。やりこませてもらうぜ。」

  「・・これが先にあれば・・・・」

「あん?どうした?」

  「いや・・・なんでもない。」

  『処刑人と一緒〜漫画篇〜』もあんなことにならずに済んだのに・・・』

 

 

・・・いや、マジで。


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