料理人への道は遠い……
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9月3日(月)
えっと、2学期が始まりました。特に夏休みに入ったとか明記していなかったのですが、
きっとわかっていただけたと勝手に解釈しております。っつーか、見てネエか。
で本題。
今日は朝から実習がありました。講習Bもやってないのに何をするんだろうと思って
いたところ、どうやら「出し巻き玉子」をつくるらしいのです。いやはや、体験入学の
時の苦い思い出が蘇りましたよ。ちなみに、玉子とあわせ出汁の比率は3:1とかです。
玉子3個にあわせ出汁を60ccとか入れました。といってもこの分量は出汁少なめなんです。
で、それを一回として計4回もだしまき玉子をつくりました。いやはや大変でした。
はじめはただの卵焼きになりました。しかし、2回目はかなりうまくいきまして、3回目は
もうかなりいい感じでした。焼き鍋の返し方(というか振り方)も大分よくなってきたの
ですが、いかんせん箸で玉子を支えることが注意されつづけました。「添えるだけ」の
ところをついついおさえつけてしまうのです。
そして、そのツケが4回目にやってきました。おさえつけていたせいで手前(右)の玉子は
ひっくりかえらず、奥(左)の玉子だけひっくりかえり、「エクソシスト」状態に。
情けなくて笑ってしまいました。あっはっはっはっは。
 午後は講習Aで玉子料理をやりました。袱紗玉子、厚焼き玉子、いちょう玉子、ほうら
く焼きの4品を学びました。ちなみに袱紗というのは茶道で使う袋で2枚の布を縫いあわせ
たもので、料理ではいわゆる同割りを意味します。今回は野菜と玉子がほぼ同じだという
ことでこの名前がついてます。見た目がフルーツケーキのようでした。ほうらく焼きの
ほうらくは器の名前です。素焼きのものですが、耐熱性に優れているので冬はよく見かけ
ルト思います。和風グラタンとかつくることも可能な器です。いちょう玉子は温度玉子の
黄身を白味噌につけて形をいちょうにした食べ物で、八寸にでてくるようです。単品では
まずでません。

9月4日(火)
講習Bと栄養学でした。明日つくる品は「鰻丼の柳川風」「肝吸い」「小松菜の煮浸し」
の3品です。少ないのは2学期初めての実習だからです。ちなみに昨日の実習はクラスの
半分だけの人数で行ったものです。
午後は栄養学がありましたが、特に明記することはありません。
あ、ちなみに13日に面接があります。唯一会社訪問とかしたところです。
ここがだめだったら…なんてことは考えてません。駄目だったらまた考えるだけです。

9月5日(水)
 鰻丼とかつくりましたよー。っつーか、今日の拙者の仕事って牛蒡(ごぼう)のささがき
だけでしたよー。ほかにやったことといったら……御飯を炊いたり、自分の分の鰻丼を
作った位でしたよー。新メンバーのみんなはよく動いてくれるですよー。
っつーか、どちらかといと作業が少なかったので他にやることがなかったのですが。
 午後は講習Aでした。いわゆるデザートを学びました。これは前学期でもやりました。
シャーベットはアイスクリームと作り方がほとんどかわらないのでかなり端折ってました。
やったものは無花果(いちじく)のコンポート、スイカとココナツのゼリー、グレープ
フルーツのゼリー寄せ、柚子のシャーベット、蓮根シャーベットでした。
それにしても…フランス語で呼ばれるとわかるものもわかりませんねえ。
フランボワーズ:木苺(ラズベリー)、キルシュ:さくらんぼのリキュール(そのまま)、
ソルベティエール:アイスクリーマー。
フランス語辞典とか買おうかと思いましたが「それは違うだろ」とつっこまれました。

9月6日(木)
 講習Bでは蛸料理と茶碗蒸を学びました。正確に言うと蛸のしめ方、捌き方です。
蛸御飯、蛸湯引き、茶碗蒸の3品を明日の実習で作ります。
湯引きというのは刺身にしたものを一旦湯通ししたものです。これは梅肉醤油で食べます。
蛸と梅肉って妙にマッチしますよねー。ちなみに全世界で収穫される蛸の8割が日本で
消費されているそうです。なんという蛸好きな民族なのでしょう。
 午後は基礎実習で包丁研ぎと桂むきを行いました。桂むきの基礎が未だ定着していない
のでなんとかしたかったのですが、結局未完成のまま終わりました。
明日は補習があるので桂むきの練習をしようかと思いました。

9月7日(金)
 実習でしたよ。今日は蛸をしめて捌いてと、やりたいことができて満足しました。
蛸御飯ですが、少々御飯がゆるくなってしまいもち米ならよかったなと思いました。
茶碗蒸は結局先生が火加減をみていてくれたおかげで非常に美味しい出来でした。
ちなみに茶碗蒸のかたさの目安は玉子豆腐と同じです。器をゆらして全体が揺れればOK。
造りは…まぁ、普通でしょうか。…ちと硬かったかも。
 午後は補講でして、桂むきの練習を延々3時間ほどやっとりました。
なんだか今日は妙に調子が良かったです。のんびりとマイペースでできて更に満足。
この調子でフォームも定着するといいのですがねえ。…なかなか上手くいきません。

9月8日(土)EXTRA STAGE
 今日は「料亭・割烹専攻科」の日でした。本日の特別講師は金沢にある有名日本料亭
「銭屋」のご主人である高木慎一朗さんでした。教わった料理は
先付:無花果胡麻掛け 針レモン
椀盛:名前無し
造り:鯛 赤烏賊 あしらい一式
焼物:のど黒塩焼き 丸十 銀杏松葉さし
酢物:金時草 万願寺唐辛子 万寿貝 生姜酢
留め:鯛生姜御飯             でした。
先付に出てきた無花果に驚いた拙者はとりあえず主人に質問しました。
「どうして先付にデザートのようなものがでてくるのですか?」
帰ってきた言葉は「そういう考えはやめたほうがいいよ」でした。えー。
どう考えても酒にあうような品ではないと思いますよ。胡麻クリームも無花果の甘さを
助長していたし。でも、そんな気持ちをぐっとこらえてあいづちをうっておきました。
そうしたらいろいろと話してくれました。やはり、たまには本音は言わないのもいいな。
椀は特にこれといって…あ、あった。鯨の皮下脂肪を食べました。気持ち悪かったです。
造りの赤烏賊というのは貴重品らしく、鯛よりも高価とのこと。たしかに美味しかった。
のど黒というのは魚ですが、どうやら「むつ」と同類らしいです。脂がのって美味いです。
金時草というのはハーブ系の草です。っつーか、本当にただの草です。草。
ま、とりあえずはこんな感じですか。御飯はいつものやつでした。
そして最後のオチとしては…だし汁はなんと学校でひいたやつでした。銭屋の味じゃねえ。

9月10日(月)
 午前は概論と英語でした。概論では前期の復習というか、そういうことをしました。
1時間目は椀物の復習をしまして、2時間目は酒について更に知識を深めました。
ここで酒と日本料理の相性実験みたいなもののやりかたを紹介しましょう。
使用するものはレモンと塩、そして実験をしたい酒です。
・口の中を水でよくすすぎ、酒を一口だけ含んで味を覚えます。
・すぐに塩(ふたつかみくらい)をなめ、その後すぐにレモンをたべます。
・しょっぱいのとすっぱいのが口の中に広がっているときに酒を含みます。
そしてあとは酒の味がどうかわったかを感じればオッケーらしいです。
美味しい酒というのはあとのほうが美味しく感じるそうです。本当かよ。
というか、イマイチどういう実験なのかわかりませんが、酒本体の美味さがわかるそうで。
気が向いたらやってみるといいです。ちなみに大吟醸とかはいみなさそうです。
 午後は講習Aでした。西洋料理を日本料理にアレンジしたものをやりました。
ビーフシチューやらブイヤベースやら、なんとも西洋料理でした。しかし、そこに味噌
やだし汁を使った時点で結構和風になるもんで、赤味噌を使ったビーフシチューは
味噌の味がしつつもしっかりとビーフシチューになってました。これってすごいかも。

9月11日(火)
 今日は台風のせいで休校でした。

9月12日(水)
 午前中は概論と細工がありました。概論では前菜・八寸・口取りについて学びました。
細工では葉蘭の特殊な切り方を学びました。網型切りや化粧切りなど、楽しかったです。
 午後は講習Bでした。
先付:焼き椎茸黄身おろし和え、椀物:萩真薯、御飯:丸十ご飯、焼物:太刀魚の塩焼き
の4品をつくります。丸十とはさつま芋のことです。太刀魚はこれからが旬です。
今回は拙者がヘッドですので調理手順とか書かないといけません。明日は実習のあとに
面接が控えているのでレシピをメモっている時間がありません。それでも講義の最中に
かきおわったのでなんとかなりました。このあと、深夜12時までバイトでした。

9月13日(木)
 実習でした。とりあえず物事は順調に運び、実習は終了。美味しくできました。
このあと、拙者は持ってきたスーツに着替え新宿の面接会場へ。で、いきなりやりました。
面接場所というのが本当は野村ビルだったのですが、どこをどう間違えたのか、住友三角
ビルにいってしまったのでした(ちなみに二つのビルに店があるところです)。急いで
野村ビルに行き、そこで他の2人と共に適正検査っつーペーパーテストを行いました。
「このあと面接かなー」とか思っていたら、そのまま何事もなく帰らされました。あれ?
どうしてなのか聞いたところ、本拠地である高知で今月20日から開店する新しい店の為に
4,5日前から高知に飛んでいるというのです。そっか、そうだったなー。
っつーわけで、結果と共に次の段取りは次週の火曜日あたりにくるそうです。
たかがペーパーで落ちたりしたらそれこそ笑いものだ。…それって拙者が料理人に向いて
てないってことか。

9月14日(金)
 講習BとAがありました。今度の実習でつくるものは先付:きのこ菊花浸し、
焼物:鯖塩焼き、煮物:鯖みぞれ煮と御飯の4品です。鯖がメインです。
これからの時期は鯖がおいしいそうです。特にあたったことがない拙者ですが、
鯖であたるというのはどんな感じなのでしょうか。一度なって…みたくないですね。
 Aは鱸(すずき)づくしでした。鱸煎り出し、鱸茶漬け、障子焼き、鯛潮汁、鱸洗い、
鱸たで味噌焼きの合計6品を学びました。どうやら最近は鯵や鰯の方が高いそうですね。
鱸はかなり大きめで、西洋料理でも頻繁に使われますが、どうやら西洋の先生は鱸の方が
安いということを知らなかったようです。先生がいってました。
せっかくなんで出世魚である鱸の名称を順番に上げます。
コッパ>セイゴ>フッコ>スズキ>オオタロウ。以上。

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