料理人への道は遠い……
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7月2日(月)
 本日は実習と茶道がありました。実習でつくる品目はそれほど多くはありませんが、
仕込みが非常に多いので忙しい実習になりました。皆で黙々と作業をしていきましたが、
拙者のミスで巻き寿司で使用するかんぴょうを炊きすぎてしまい、焦がしてしまいました。
仕方なく再び仕込み始めたのですが、これがなかったら結構早く料理も完成していたのに
と反省しました。それ以外ではリーダーの指示がちょこちょこ飛んできたので作業の方は
スムーズにすすんでいました。
 午後の茶道は前回と同様にビデオを見て、実際に茶をたて、振舞うということをやりま
した。今回のお菓子は同じく亀屋萬年堂の「銀河」という茶菓子でした。
 講義終了後、拙者は友人と進路指導室へ行きました。…そろそろ就職先のあたりをつけ
ておく必要があるからです。拙者が求めているのは、やはり技術もそうですが、人として
普通に生活を送れるところなんです。日本料理というのは個人経営が多く、国民保険が
ぎりぎり入っているとか、そういう状況なのです。ですから、なるべく厚生年金あたりま
では入っていて欲しいところを探していましたが……探せばあるものです。第一候補と
して頭にインプットしてきました。これからはそこ目指してまっしぐら…といきたいの
ですが、年齢制限が微妙なラインでした。1歳若くないとだめかぁ…気合でなんとか……。

7月3日(火)
 講習BとAがありました。明日の実習でつくるものは「先付:胡麻豆腐」
「揚物:てんぷら」「造り:こんにゃく薄造り」「御飯替わり:冷や麦」の計4品です。
造りは本当は魚の予定だったらしいのですが、時間が足りないだろうということで
こんにゃくになったそうです。たしかに、揚げ物のてんぷらも5種類揚げるので(かぼちゃ
えび、しいたけ、いか、ししとう)無理かもしれません。
 午後のAは練り物、寄せ物、流し物を学びました。「胡麻豆腐」「栗きんとん」
「煮凍り」「長芋羹」「滝川豆腐」の5品です。とりあえず、ゼラチンと寒天の使用法の
違い等を学ぶことができました。っつーか、使い方が全く違うのですね。ゼラチンにも
粉と板があり、それぞれ使い方が違うということも学ぶことができました。

7月4日(水)
 実習です。拙者の行ったことを列挙しておきます。大根おろし用の大根の皮むき・
こんにゃく薄造りで使う芥子酢味噌の作成と、そのあしらえで使うわけぎの切り・
てんぷらの種を衣につけて揚げ鍋に入れる、それらをバットに上げる、盛り付け・
こんにゃくの薄造りを1人前つくる・胡麻豆腐の生地を火にかけて混ぜ合わせる・
そして洗い物……とこれくらいでしょうか。班員全員で仕事をこなしていくので、
全ての作業を覚えるということはなかなか時間がかかりますが、それはそれでいいかと。
とにかく、自分のペースでやっていくことにします。
 午後は講習Aがありまして、「鱧尽くし」でした。鍋物、焼き物、吸い物など、
とにかく鱧だらけ。この世界に入ってからというもの、鱧という魚を妙に身近に感じます。

7月5日(木)
 今日は講習Aと公衆衛生学がありました。本日は「鮎尽くし」でした。季節物万歳!!
「鮎御飯」「鮎親子焼き」「鮎背越し」「うるか親子和え」「子持ち鮎煮浸し」の5品
をでした。…うるか、どういうのかわからないことと思いますので説明しておきます。
うるかというのはいわゆる鮎の内臓部分の塩漬けのことです。白うるか、子うるか、
苦うるかの3種がありまして、白はいわゆる白子、子は卵、苦は単純に内臓を指します。
いろんな珍味をいただけるのも非常に嬉しいことです。いや、これから扱っていくのか。
 午後の公衆衛生学では病原菌について学びました。といってもまたしても話が少しずつ
ずれていきましたが。でも面白いので問題ありません。

7月6日(金)
 今日は概論と食品衛生学、基礎実習がありました。概論では醤油と味噌について学び
ました。いろいろな味噌と醤油を味わいました。白味噌の西京味噌が妙に甘すぎて気持ち
悪くなり、大徳寺味噌は妙に黒くて苦くて外見はちょっと鹿のフンのようでした。
色々な味噌があるんですね。それに醤油ですが、魚醤という大豆以外からできた醤油と
いうものも知りました。っつーか、知識なさすぎでした。これでよくもまあ日本料理とか
ぬかしていたものです。…食品衛生学は手洗いの大切さについて学びました。
 午後は基礎実習でしたが、ずっと桂むきの練習をしていました。

7月9日(月)
 講習BとAがありました。明日の実習はなんと6時間ぶっ通しらしいのです。
どういうことかいまいちわかりませんが、とりあえず品目は結構多めではあります。
「先付:煮凍り」「造り:鰹たたき」「煮物:冬瓜含め煮」「焼物:鮎塩焼き」
「御飯:とうもろこし御飯」「水菓子:葛切り」の以上6品です。…結構ありますな。
鰹たたきとか、すぐに終わると思っていませんか?…意外と時間かかるんですよ。
なにせ、鰹をおろすところからはじまるのですからね…って当然ですか?すみません。
ま、なんにせよ明日は一日中実習室で料理っつーことです。楽しみですね。
 午後の講習Aは再び畑耕一郎先生がお見えになりました。題目は「蛸(たこ)尽くし」。
今の時期、ちょうど蛸がおいしくなってくるということなのですが、実はこれは半分嘘
らしいです。蛸はいつの季節でも美味しいらしいです。でも、この時期がおいしいという
のは何かしらの理由があるからですが、その理由をお教えしましょう。どうやらこの時期
は蛸の産卵のシーズンであるらしく、その子供が美味しいということらしいです。単純。
それとこの時期なんで「せっかくだからメスの蛸をゲットしたいにゃー」と思う人に
オスとメスの簡単な見分け方を紹介。触手についている吸盤を見てください。そこで吸盤
が妙に互い違いになっていたり大きさがまちまちだったりするとそれはオスなのです。
メスの吸盤というのは整然と並んでいるのだそうです。またひとつ賢くなりましたね。
 じゃ、とりあえず今回学んだ品目を紹介しておきます。「酢だこ」「蛸御飯」
「蛸湯洗い」「蛸柔らか煮」の4品でした。

7月10日(火)
 さて一日実習です。流れとしましては午前中に仕込みをすべて行っておき、昼前に
先付・造り・御飯の3品を先に食べて、その後小休憩。午後に残りの3品を食べるという
形でした。はっきりいって拙者はそれほど役に立っていませんでした。作業の手順を
しっかり把握していなかったせいなのですが、あまりにも不甲斐なくてどうしようかと。
それでも、クラスの中で一番最初に終了しました。6時限まであったのですが、5時限目
の終わりのところで帰ることができました。しかし頭痛がひどくて、帰り途中でぶっ倒れ
そうになってしまいました。

7月11日(水)
 本日は概論と実習がありました。実は先日の講習Bのときに本日の実習でつくる品も
教わっていたのでした。それは「親子丼」です。かなり簡単ですが、それというのも
金曜日に行われる実習テストでつくる「野菜サラダ」の練習がてらのついでにつくるもの
だからです。でも、ついででも親子丼。そして赤だし。1時間以内に4人前のせん切りを
大根、人参、きゅうり、ラディッシュとやっていくのですが、一応時間以内にはおわる
ことはできるようです。あとはさらに綺麗に切ることができるように練習するだけです。
 概論では酢・油についてまなび、その後現役フードコーディネーターの人にマスコミ
における料理のあり方についてまなびました。たとえばテレビでいいますと、番組で頻繁
にある料理のコーナーであったり、CMで使われる料理のことであったり。雑誌では
仕事の依頼から打ち合わせ、撮影、レシピ表記などに至るまでを全て通して教わりました。
雑誌の方はどうやら漫画家と対してかわりはなさそうです。といっても間に入ってくる
人間が格段に多いのでちがってはきますが。

7月12日(木)
 本日で前期の講義は終了となります。本日は午前中のみで講習Aがありました。
題目は「水菓子・甘味(かんみ)」でした。「葛切り」「水羊羹」「梅酒ゼリー」
「さつま芋のアイスクリーム」「果物ゼリー寄せ」の系5品を習いました。
「葛きり」は昨日の実習でつくったばかりでしたが、昨日のとは微妙に違いました。
それは昨日の実習のときは100%葛粉だったのが今回は葛粉とわらび粉を半分ずつ使用
したものだったのです。昨日のものと違って少しだけ柔らかく感じたのですが、他の人
は昨日の方がそうだったと言っていました。…ま、皆別々に作ったので舌触りも多分に
かわってくるのでしょう。「さつま芋のアイスクリーム」ですが、これは意外と簡単に
つくれるみたいなのでつくってみたいと思ったのですが、アイスクリーマーがないことに
気づき、軽くあきらめてみました。安い家庭用のやつを手に入れたら作ってみたいです。
「水羊羹」も市販の硬くて甘いものではなく、食後に出すものということで柔らかく、
それほど甘くないものを作りました。でも、今回のやつは少々柔らかすぎかと思いました。

7月13日(金)
 本日は実技のテストのみでした。拙者は朝イチで行われる班でした。
結果は…確実に落ちましたね。ええ、桂むきの調子がすこぶる悪かったです。
次回の追試までにはなんとかして上達しておきたいですが、ひとつ級友から良い練習方法
を伝授してもらいました。それは「ジュースの缶を大根に見立てて包丁を回して練習」と
いう非常に画期的なものでした。これならば余計な大根を切る必要もなく、包丁の持ち方
も矯正できる。……やるなぁ、目から鱗が落ちたよ。
 この後、他の同い年の級友と年上の級友、そして級友の彼女と4人で早稲田大学近くに
あるカウンター割烹「松下」にランチをとりにいってきました。夜のコースはちとキツい
ですが昼の千円ランチならば問題なしです。出すものはまったく違いますが、店の雰囲気
さえつかめればいいのです。…でも学校の生徒だってバレていました。いろいろとおまけ
をしてもらってしまい、更に消費税までまけてもらってしまいました。スミマセン。
それにしても先日の特別講習で言っていたようにご主人が率先してオーダーとってみたり、
洗い物をしていたりしてなんとも驚きました。やはり主人がいることって大事ですね。

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