料理人への道は遠い……
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6月14日(木)
 実習です。…それにしてもフルメンバーってことが少ないですわ。本日も一人が病欠で
6人でつくることになりました。しかし、最近の我らの班は妙にチームワークが良く、
黙々と仕事をこなしていくのでこれといった事件はありません。日記にするには非常に
面白くありませんね。…では、せっかくなんで本日の反省を「御飯が柔らかすぎた」、
「出汁(だし)が少し薄いといわれた」…これらって、どれも拙者の管轄ですわ。…うへぇ。
 午後は華道でした。石田流の教授が来られての講義でしたが、華道っていまいちよく
わかりません。生徒数人が実際に生けたりしたのですが、それを見て拙者は「ごっちゃ
ごっちゃしていてなんかなぁ」とか思っていたのですが先生はそれを見て「感性がいい」
といっていました…ますます理解に苦しむハメに。わからん、拙者にはわからんよ……。

6月15日(金)
 本日は講習B,Aでした。月曜日に作るものは「先付:焼き茄子」「吸物:魚素麺」
「煮物:ひろうす含め煮」と御飯の4品です。焼き茄子は普段皆さんが食しているアレです。
魚素麺は白身に出汁等をあわせて麺にしたものです。ひろうす含め煮は先日講習Aでも
学んだもので、関東ではがんもどきと呼ばれるものの煮物です。ひろうすは当然全て自分
たちでつくります。今回は出汁ひきが多いので大変そうです。
 午後の講習Aは和え物について学びました。「笹身胡麻白酢和え」「いちじく胡麻
クリームソースかけ」「しめじ胡麻味噌和え」「三つ葉干し子浸し」「車海老沼田」の
計5品でした。こう見ると胡麻を使った和え物が多いですね。やはり胡麻は風味が良いので
和え物に混ぜるのがいいのでしょうか。ちなみに干し子は前にも説明したかもしれません
が、なまこの卵巣を乾燥させたもので、非常に高級な珍味であります。味はそれほど
たいしたものではありません。ま、珍味ですから・・・。あと車海老沼田ですが、
これは先日の実習でつくった「沼田和え」の海老バージョンです。わけぎを使ってます。

6月16日(土) EXTRA STAGE
 本日は学校で特別講義がありました。先生は京都南禅寺にある「瓢亭」の主人、
高橋英一さんでした。…知っている人もいると思いますが、瓢亭といえば超有名料亭です。
そこの主人が直々に教えてくれるというのですから感動もひとしおです。
…でも、作り方とかを見て感動するわけではありません。当然ですが。
それでは一体何に感動するのか?……それは瓢亭のひく出汁の味に、です。
瓢亭の出汁は利尻昆布を大量に用い、それを長時間煮出しそこに鮪節(血合い抜き)を入れ
てそれからしばらく置いておくことで作るのですが、鰹節と違い味が非常にまろやかです。
他に調味料を加える必要のないくらい完成された味でした。もう幸せでした。
午後はそれら主人がひいてくださった出汁を使って実習を行いました。
主人にもいろいろと教わりました。…では最後に作った品を紹介しておきます。
先付:水無月豆腐、山葵、喰いだし・鱧の南蛮漬け
冷し物:じゅんさい、つらら鮑、かげん酢
焼物:すずき油焼、大葉紫蘇
煮物椀:鱧葛たたき、冬瓜、つる菜、柚子
御飯:香り御飯、新蓮根、えんどう豆、油揚げ、木の芽

6月18日(月)
 実習と補習でした。実習で拙者が行った仕事なんですが、きくらげ切りと洗い物と
焼き茄子の仕上げと…味見くらいでしょうか。うーん、こんなんでいいのか?
最近は出汁引きに情熱を傾けたいと思っています。すべての料理の根源ですからね。
 午後の補習では薄刃を研ぎました。なにやら砥石がゴリゴリとひっかかるので、
先生に確認をとったところ、刃元の更に中心部のところがほとんど研げていないことが
判明、急いで直しました。そのおかげでなんとかリカバリーは完遂、無事薄刃研ぎを
続行することができたのでした。…マジで冷や汗もんでした。

6月19日(火)
 本日は1日講習Aでした。午前はいつも通りの講習でごはんものを学びました。
といってもいつも実習でやっているごはんということなのでそれほどのものではないです。
「鯛御飯」「若布(わかめ)雑炊」「鞍馬御飯」「鯛茶漬け」「枝豆御飯」の5品をやりました。
鞍馬御飯というのはちりめんじゃこの佃煮を御飯に混ぜるか乗せたもののことです。
 午後の講習Aは外来の先生の講義でした。先生は早稲田の日本料理の店「松下」の
ご主人、松下利市さんでした。とりあえずつくった(いや、既に作られていた)品目を
紹介していきます。
「八寸:鱧寿司・烏賊鳴門巻き・活海老・稚鮎の甘露煮・蛸の子にこごり」
「椀物:あいなめ葛叩き」
「焼物:いさきの魚田楽」
「蒸物:テール蒸し」
「冷製枝豆スープ」
そして、これらのほかに「梅肉チャーハン」「オムライス」がありました。
っつーか、後半にあげた4品は確実に西洋料理です。牛テールなんて日本料理では普通
使いませんよ。そしてその煮汁をつかってのオムライスなんて。美味しかったですがね。
やはりこれからの日本料理はカタいばかりではいけないのでしょう。

6月20日(水)
 本日は進路講習と栄養学、基礎実習がありました。進路講習というのはそのままです。
特に説明できるようなことはありません。栄養学では嗜好ということに焦点を絞っての
授業を行いました。人間のもつ五感すべてが食に対して反応するというところから、
味覚、舌について話し、日本料理独特の味「うまみ」というものまでを学びました。
…拙者の文章ではきっとわからないと思いますが、いつか表現できるようになりましたら。
 午後の基礎実習は先日行われた桂むきのテストの追試でした。しかし、拙者は合格
していたので練習ということでした。…先日のテストがなぜ合格したのか未だにわかり
ません。でも先生が「みんなギリギリラインでの合格だったんで」といっていたので、
少しだけ納得したりしました。

6月21日(木)
 講習Bと進路講習がありました。明日作るものは「先付:烏賊梅肉酢かけ」
「椀物:煮麺(にゅうめん)」「造り:烏賊細造り」「御飯:烏賊御飯」です。
…ま、烏賊尽くしというわけです。遂に烏賊もおろしていきます。楽しみです。
使う烏賊の種類は「するめいか」ということです。一番手軽に捌けるかららしいです。
…以上です

6月22日(金)
 本日は体調があまりよろしくありませんでした。っつーか、寝不足かもしれません。
そのせいか、実習の方も少し効率がよろしくありませんでした。で、その実習ですが、
イカを捌きました。なかなか楽しいのですが、表面がぬるぬるしているのでしばらく
すると作業に支障をきたしてきます。本当はもっと早く捌いていかないといけません。
といいましても、今回が初めてなのですべてが手探りでして、ところどころ作業を忘れ
たりして先生に注意をされてみたりとなかなか忙しかったです。そのイカの解体作業が
遅れてしまったせいで試食も遅れてしまい、午後からあった講習Aにぎりぎり到着と
なってしまいました。ま、間に合ったので良かったです。
 講習Aでは御飯ものの2回目を行いました。「ちらしずし」「鯛木の芽すし」「赤飯」
「芋粥」の4品を見ました。赤飯の正しい作り方、生まれて初めて知りました。そして
それを試食して更に感動。いままでこんな赤飯食べたことないです。作り方が少しだけ
違うのですが、それはまた別の話。

6月25日(月)
 講習Bと概論がありました。明日作るのは「先付:玉子豆腐」「椀物:海老葛叩き」
「煮物:茄子揚げ煮」と御飯の計4品です。先付の玉子豆腐ですが、これは先日椀物として
出たことがありますが、つくりかたはそのときと全くかわりません。でも、今回はとある
機材をしようするのです。「スチームコンベクション」と「ブラストチラー」です。
スチコンというのは先日説明しましたが、オーブンと蒸し器が一緒になったようなもので、
非常に便利な機材です。ファミレスとかだと結構使っているところがあるようです。
「ブラストチラー」というのは冷やし機のことです。
 午後の概論は粉についての講義でした。料理に使う粉を片っ端から教わりました。
 そして、その後11月に自主参加の旅行があるということを聞きました。金沢・京都を
まわり解禁になったばかりのカニをたべまくるそうです。それも有名料亭で。
非常に行きたいのですが、4泊5日でなんと21万円強ということです。…無理ですわ。

6月26日(火)
 実習でした。拙者がヘッドでしたが、どうにも調理の手順を把握しておらず、班員に
多大な迷惑をかけてしまいました。というのは最後の反省の時に台周りの先生に注意
されてから気づいたのですが。ま、途中にも「大丈夫か?しっかりせえよ。」と言われ
ており「皆に悪いことしたなあ」と思っていました。チームプレイをしているのなら
しっかりと役割分担が出来ていなければ意味がありませんし、もし分担ができていない
としたら一人でやっていても同じことです。それでは現場は回りません。だからこそ、
今のうちにチームプレイ(役割分担)ということの大切さ、やり方を学んでおく必要が
あるのだと身にしみて感じました。

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