料理人への道は遠い……
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5月21日(月)
 実習でした。品は煮物「ひじき炒め煮」椀物「鯵つみ入れ汁」と御飯、香の物です。
ひじきというのは乾物なので(って普通は知ってます?拙者は知りませんでした<ヘボ)、
実習室に来たらすぐに何度か水洗いしてそのまま1時間程漬けておき、それから諸々の
準備をしていきました。
 今日は再び鯵を捌いたのですが、やり方をほぼ覚えていたのは自分でも凄いと思います。
で、三枚卸までしたあとにつみれ用にミンチにしていくのですが、これがまた面白い。
出刃を両手に持ってリズミカルにダンダンダン…と、次第にペースト状になっていく様子
をみながらやりつづけていたら、先生に「もういいよ」と止められました。その後すり鉢
にそれを入れて葛粉やらとき卵やらをいれてかき回せば下地の完成。それを手にとり、
ひとすくいずつ昆布だしの中に入れて団子状にしていけば下準備は完了。あとはだしに
薄口醤油と塩を少々入れただけの汁に団子を入れてしょうが汁を少々加えれば完成。
今回はその団子がちょっと大きかったせいで鯵の臭みを感じてしまい、皆で反省。
 午後は英語でした。英語といっても食材を英語で勉強するくらいです。
で、ちょっと不思議なことを。カレイはhalibutもしくはflounderというのですが、
なんとヒラメも同じくhalibut、flounderというのです。日本では全く価値の違う魚が
一緒くたになっているのは非常に不思議ではありませんか?でも、海外では一応別々で
呼称しているみたいです。ということは、日本の、英語での意味の受け取り方が少々
間違っているということなのでしょうか。

5月22日(火)
 講習Bと栄養学がありました。
明日実習でつくるのは「酢の物:車海老黄身酢かけ」「椀物:揚げ豆腐」
「焼物:鶏肉の照り焼き」と御飯の4品です。とりあえず、どのようなものが入るのか
書き記しておきます。酢の物:車海老、独活、胡瓜、三杯酢、黄身酢。
椀物:絹ごし豆腐、小麦粉、ごぼう、青ねぎ、七味唐辛子、あわせ味噌。
焼物:鶏もも肉、大根、松葉、漬け地、甘酢。
えー、椀物の揚げ豆腐なんですが、これは自分達で揚げます。…ということは、
初めての揚げ物ということになります。イェイ!非常に楽しみです。
あと、照り焼きはフライパンで焼きます。とりあえず、揚げ物が非常に楽しみです。
 午後は栄養学がありましたが、身体の構成要素の話とか肥満係数の計算方法とか、
なんか高校の授業のようなことをやって終わりました。
 授業の後、2年目の大阪あべのにある技術研究所の説明がありましたが、拙者は参加
しませんでした。さすがにもう借金をするわけにはいきません。

5月23日(水)
 はい、実習ですよ。今日もメンツは7人中6人……ま、基本ですわな。
とにかく、作業を早め早めにしていくということで次々と下準備をこなしていきました。
拙者は鶏肉の下準備やら切り物やらを担当してちょこちょことこなしていきまして、
一段落したところで食器を用意したりしましたが、それが肉を焼くというので中途半端に
なってしまい、最終的な仕上げ段階でタイムロスが生じて他のメンバーに迷惑をかけて
しまいました。ついでにいうと、肉を焼くというところでもいきなり強火で焼き始めて
しまった為に焦げ目がついてしまい、さらに後半を弱火でとろとろ焼いてしまった為に
身がしまって、最終的には固めの照り焼きができあがってしまいました。反省。
みなさんも強火で身厚な肉を焼くときは火加減を十分注意しましょう。
 午後は補習ということで、再び包丁の研ぎをしていました。
刃がついたかどうかを先生に見せて、自分の研ぎを見せたところ
「お前の研ぎ方はちょっと遅すぎるから、少々ペースアップしてみろ」といわれました。
で、ペースアップしてみたところ、急激に研ぎがいい感じになってきました。
ちなみに包丁の刃ですが、「このまま研いで行けばいいよ」ということでした。

5月24日(木)
 概論・華道・講習Aがありました。
概論では昆布について話を聞きました。主産地は北海道で95%、残りの5%は東北3県だと
いうことを知りました。その他にも多くの種類の昆布の説明を聞いたり、等級の話を聞い
たりと、たった1時間の講義でしたが非常に勉強になりました。
華道では華道の歴史を学びました。家紋というものがありますが、アレって花紋から由来
していたんですね。ってこれって華道の歴史とはあまり関係ありませんか。では、華道に
なるまでの名前の変遷を紹介。仏華(ぶっか)>立花(たてはな)>立華(りっか)>茶花
(ちゃはな)>投入(なげいれ)>盛花(もりはな)です。元は仏様に捧げる花だったのですね。
後半は実際に花を生けていきました。
 講習Aでは焼物についての授業でした。…焼物って魚のことですよ。
本日は「鯛姿焼き」「さごし幽庵焼き」「鮎塩焼き」でした。「さごし」とは鰆(さわら)
になる前の魚です。…他はわかりますね。「鮎」はいわゆる時季ものです。
それではここで習ったお言葉を。「魚は大名に焼かせろ、餅は乞食に焼かせろ」です。
これはあまり焦って魚を頻繁にひっくり返してはいけないということです。
「表六分の裏四分」といわれるように、まずは片面を六分まで焼くというのが大切です。

5月25日(金)
 食品衛生学と書道、実習がありました。
食品衛生学というのは調理師免許取得の為に行う講義ですが、普通に基礎知識として
覚えておくといいもでもあります。今回は食品から感染したりする細菌やら寄生虫の話
をしました。回虫と寄生虫の違いというものを初めて知りました。回虫というのは人固有
のもので、寄生虫というのは人間以外の動物にも居るものを指すということなのですが、
皆さんは知ってました?
 書道ですが、小学生の頃にしかやってなかったのでどうにもヘボでした。というか、
あまりのヘボさ加減に「昔、書道やってたぜ」とかもう恥ずかしくて口に出来ません。
と、いうことで履歴書にも書くのやめることにしました。…さすがにあそこまで酷いと。
 実習ではこの前の試験の追試がありましたが、なぜかうやむやのうちに終わってしまい
ました。一応先生に指摘を受けたのですが、それはそれで不合格ということではなく、
単にアドバイスとして終わってしまったらしく、その後は切り物の練習になりました。
拙者は桂むきの練習をしましたが、だいぶ悪い癖が弱まってきたおかげでいい感じに。

5月28日(月)
 講習BとAがありました。
明日実習でつくるものは「先付:白和え」「造り:鯵の細造り」「御飯:浅蜊御飯」
「椀物:油揚げと若布の赤だし」の以上4品です。ちなみに明日の実習はヘッドやります。
ま、ヘッドっつーてもやることは他のメンバーと全く同じなので、どうってことはありません。
さて、今回も鯵です。…でも造りです。…生です。…大丈夫なのでしょうか。…不安です。
で他の品々についてですが、白和え…わかりますよね。豆腐を粉々にして味を加えて
ペースト状にしたものに野菜を和えたやつです。浅蜊御飯はそのまんま、炊き込みご飯の
一種です。赤だし…普通の味噌汁です。
 午後は講習Aで煮物についての特別講習がありました。どこが特別なのかといいますと、
なんと関西では有名(?)な料理番組「上沼恵美子のおしゃべりクッキング」に出演している
畑耕一郎先生が大阪からわざわざやってきて講習を開いてくれたのです。ちなみに対面の
フランス・イタリア料理の教室では「M.O.F」の称号を持つ料理人(フランスで最高のシ
ェフと認められた人間に送られる、オリンピックで金メダルを取った以上に素晴らしいら
しい)がやってきていたということで、どうやらどこもフィーバー状態だったようです。
ま、そんなこたぁこっちにとっては関係ありません。生の畑先生を見ることが出来たのは
どうやら2度目らしいですが、入学式のときはすっかり眠りこけていたので…なんとも…。
しかしながら、実際有名料理人の腕前を目の前でしっかりと見て、その味付けを見ること
ができるというのは非常に嬉しいことです。いい感じで意気高揚してました。
「煮物は臨機応変」…先生がおっしゃられた、単純にして奥の深い言葉です。あえて深意
は語りませんが、心の奥底にとどめておこうと思いました。
 っつーか、講習後にサインを求めるというのはどうかと思った。君達はファンなんか?

5月29日(火)
 実習と講習Aがありました。実習でつくったものは上記の通りです。
で、実際にいろいろとやっていったのですが、ちょっと浅蜊御飯を焦がしてしまいました。
他にも下処理したらしっぱなしだったり、進捗報告が曖昧でどの作業がどこまで進んで
いるのかがわからなかったりしましたが、今までの中では班員の連携は一番良かったと
思いました。実際、皆もそういってたし。…拙者はヘッドとしてはちょいとダメでしたが。
 午後は講習Aで、外来の先生が来ました。乃木坂にある「神谷」という本格懐石の店の
ご主人である神谷昌孝さんです。5品作ってくださりましたが、あんまり見えませんでした。
というか、2クラス同時講習のせいで教場を広くし、なおかつ午前のうちに場所を確保
出来なかったという時点でやる気は既に半分以下になっていました。更に追い討ちを
かけるように、先生はほとんど自分じゃやらんので。ま、料理屋では当然なんでしょうね。
ということであんまり為にはなりませんでした。ちなみにそれら5品は「神谷」で出すと
1万2千円位だそうです。…すごいですねえ。

5月30日(水)
 講習BとAがありました。
明日の実習で作るのは「御飯」「先付:沼田和え(ぬたあえ)」「焼物:鰯幽庵焼き」
「煮物:高野豆腐オランダ煮」の以上4品です。沼田和えは芥子酢味噌をベースに
わかめ、わけぎ、海老を混ぜたものです。ちょっとどろどろした感じの食感です。
幽庵焼きというのは冷めてしまってもそれほど遜色なく美味しく食べることが出来ると
いう便利な食べもので、よく仕出し弁当に入っています。作り方としては魚をある程度
幽庵地に漬け、それを引き上げて焼いて、それに幽庵地をまぶし、何度か焼きを入れる
といった感じです。そしてきっと不思議に思っていることでしょう、オランダ煮。
これは一旦油で揚げたものを煮るという手法です。
 午後は講習Aで焼物についての第二回でした。
先生が作ったのは「穴子八幡巻き」「かます柚香焼き」「烏賊菜種焼き」「茄子田楽」の
4品でした。「穴子八幡巻き」というのはごぼうを穴子で巻いて、タレをつけて焼いて
いったものです。京都の八幡でごぼうが名産ということでそのような名前がついたとか。
「柚香焼き」は前項の「幽庵焼き」と変わりありません。「烏賊菜種焼き」は烏賊の表面
に軽く焼き目を入れた後、卵の卵黄を主としたタレを重ね塗りして焼き上げていって、
最後に青海苔を漉したものをふりかけたものを指します。これは秋口になると
「黄金焼き」とかいう名前にかわったりするそうです。ま、そんなものなのでしょう。

5月31日(木)
 実習です。作るものは上記の通りです。
今日は非常に仕事の分担がはっきりしており、スムーズに作業が進みました。
台周りの先生(班ごとに一人ずつ先生がついてアドバイスをしてくれるのです)にも
「誰が何をやるのかということがしっかりと把握されていて良かった」と初めて
褒められました。実際、自分達も実感がありました。…今日はよくやったよなぁ。
でも、なんで全てが終わったときの時間が午後2時だったんだろうなぁ。
この後に他の講義があったとしたら、完全にオーバーしてるもんなぁ。
(ちなみに午前は12時10分に終了し、午後は1時10分から開始します)
それと、本日は補講がありましたが、前日に口をあけて寝ていたせいで風邪気味で、
更に軽く寝不足だったということでおとなしく帰宅しました。

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