料理人への道は遠い……
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■−4月19日(木)−
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4月19日(木)
 本日は明日の実習に備えた講習Bがありました。
明日のメニューは御飯・椀物・香の物・和え物です。
前回のメニューに和え物が増えただけなのですが、今はまだこんなもんです。
で、今回のメインである和え物ですが「ほうれん草のお浸し」です。
「なんだ、そんなかよ」と思われるでしょうが、皆さんの想像しているお浸しとは
どういうものでしょうか。もしかして、よくあるしぼったほうれん草に醤油とか
鰹だしをかけたやつとかですか?もしそうだとしたら残念ながらハズレです。
本物のお浸しというのはだし汁から漬け地をつくり、それに漬けて仕上げるもの
なのです。っつーか、拙者は全く知りませんでした…ダメだなあ。
 それと、今回の実習のヘッドは拙者なので拙者が仕込みなどの手順を書くのです。
とりあえず帰宅して速攻で記入したので問題ないのですが、これからはもっと
手際よく書いていかないと時間が足りないかもしれません。
それほど、これらの手順の記入というのが骨の折れる作業なのです。

4月20日(金)
 さて、実習です。本日は一昨日と同じ時間で学校に到着し、
実習室に入ると同時に材料とかを準備。今回、サブがいたので若干は楽かと
思いましたが、そんなこともなくかなり忙しかったです。
ミーティングで前回の反省点等を再確認し、持ち場を発表して作業開始。
拙者は今回ヘッドということでトータルプロデュースがメインだったという
こともあり、ほとんど料理に手を出すことはありませんでした。
かろうじて和え物の「ほうれん草のお浸し」で、ほうれん草の仕込みのひとつ
「銅鍋で塩茹で」というところあたりだけやりました。
最後まで全体の流れをみて適宜指示を出していただけでした。
でも、なんだかこれはこれで面白いかもとか思いながら洗い物を
こなしていたりしました。
 しかし、誤算がひとつありました。
それは前半チームの進み具合を推察することができなかったということです。
どういうことかといいますと、まず料理したものは試食しますよね。
その試食をするところというのが2班で共用なのです。…もうおわかりですね?
そうです。その試食時間のずらしを少し失敗してしまったのです。
そのせいで御飯が冷めてしまい、個人的には不満足な結果となりました。
 午後は補修でした。補修といっても自主参加です。
当然拙者も参加し、黙々と庖丁を研いでいました。
それにしてもなかなか刃ってつきませんね。

4月23日(月)
 今日は概論という講義がありました。概論というのは……まあ、概論ですよ。
今でいう日本料理というのが一体いつ頃からあって、いつ今の形として確立したかとか。
ちなみに、現在の高級日本料理は会席料理といいますが、これは本膳料理と懐石料理が
合わさった形のことをいうのです。…さて、ここできっと疑問が浮かんだことでしょう。
本膳料理ですが、これは時代によって様式が異なりますが基本的には式正料理(いわゆる
儀式的な料理で、見て楽しむのがメイン)に本膳(飯・汁・香の物の膳)が付いたやつで、
懐石料理というのは簡単に言ってしまうと「お茶を楽しむための料理」なんです。
…知らなかったでしょ。…拙者は当然知りませんでしたよ。もとは千利休が完成させた
料理で、食材の準備からもてなしまですべてひとりでやるんですよ。
…っと、学んできたことをここまで細かく書く必要はありませんか。
このほかにも、庖丁の種類とか砥石の種類とかも教えてもらいました。
 それと英語の授業もやりました。これはただ「これからは英語も使えるといいですよ」
的な感じでした。まぁ、これからの時代日本料理も世界に出て行くべきなので、英語を
勉強するいい機会かもしれません。が、ここではそういう勉強はありませんよ。
 午後は基礎実習でした。そしてついにやってきました「桂むき」。
…よもやここまで難しいものだとは思ってもいませんでした。
「そんな今日初めてやって上手にできたりするわけ絶対ないって。」
と先生にいわれましたが、なんとも先行き不安な感じです。これは努力しなきゃな。

4月24日(火)
 本日は概論×1、教養細工×2、実習×2でした。
概論は昨日の続きで、鍋の種類やまな板の説明を受けました。
教養細工ですが、今日は箸の正しい持ち方とその歴史、それと真結びを学びました。
「なんで箸の持ち方なんか」なんて思う人、いるでしょ。それがなかなかどうして、
正しい持ち方が出来ない人っているんですよ。あなたは正しい持ち方してますか?
あと、真結びというのはお祝い事でよくのしについている紅白だったり金銀だったり
する紐の結び方の一つです。これからはお祝い事があったら自分で結んでみたいです。
でも、お祝い事なんてこれから数年は絶対になさそうだなぁ。
 午後は実習でしたが、柳刃庖丁の研ぎ方を学びました。といっても、手順は出刃と
なんらかわりはありません。ただ出刃よりも刃渡りが長いので出刃では二段研ぎだった
ところが三段研ぎになりました。そしてその軽く研いだ柳刃で早速切り物の練習。
「引き切り」と「そぎ切り」をやりました。それをまた少しやったあとは再度桂むき。
いやはや、年齢のせいではないと思いますがどうにもコツをつかむことができません。
同じ班の高校出たての二人はなんだかさっさとコツをつかんでしまったようで、
サクサクと切っていきます。うーん、なんだかプレッシャー。
しかし、帰宅してからちょくちょくとやってみましたが、なんか少しだけコツを
つかめたような手ごたえを感じました。…でも、あせらずにじっくりとね。

4月25日(水)
 本日は講習Bと講習Aでした。
明日作るものは御飯・椀物・和え物・先付です。
今回の椀物は「沢煮椀(清汁仕立て)」、和え物は「さやいんげんの胡麻味噌和え」、
先付は「野菜サラダ」です。
…とりあえずメインは先にあげた二つで、それは午前中に行います。
そして、午後のメインが「野菜サラダ」です。『たかがサラダに何をそんなに…』と
思ったでしょう?拙者も思いましたよ、「そんなのすぐに終わっちゃうよー」ってね。
でも、作り方を見てガクゼンとしましたよ。使う材料は4種なんですが、その内3種まで
が「桂むき」を必要とするのです。…どうやら桂むきの練習がメインのようです。
 午後の講習Aはだし汁づくしでした。そして様々なだし汁を味わっていきました。
とりあえずどんなだしがあるか上げてみましょう。一番だし・二番だし・煮干しだし・
鶏がらだし・干し椎茸だし・大豆だし・干し海老だし・野菜だしetc…。どれもだしのみ
なのでいまいち美味しくないです。美味しいと感じたのは一番だしだけでしょうか。
だしづくしということで、だしに使用する材料の処理の仕方などもいろいろと
教わりました。そして、にんじんの選び方も教わりました。これは野菜だしのところで
ついでにということで教えていただいたものですが、かなり勉強になりました。

4月26日(木)
 本日は午前午後共に実習でした。
昨日の献立をもくもくとつくっていくのですが、本日調理場で初めて切り物をしました。
今まではヘッドということで様々な持ち場のサポートがメインだったので、ひとつところ
で仕事をすることがなかったのです。いやはや勉強になりますなあ。っつーか拙者、
切り物下手すぎ。しかも基本を忘れて仕事をして先生に注意されまくり。もっと丁寧に
やっていかないとダメなのだなということを嫌というほど思い知りました。
で、味の感想ですが、椀物の沢煮椀は「日本だしの野菜スープ」といった感じで、
和え物の「さやいんげんの胡麻味噌和え」は……まさにそのままの味でした。胡麻味噌。
それと御飯なのですが、拙者が計った水の分量が微妙に多かったらしく、少々柔らかく
なりすぎてしまいました。皆、面目ない。
 午後も昨日の予定通り、桂むきメインの野菜サラダつくりでした。
渡された大根が妙に先の方で鉛筆のようになってしまっていたおかげで円筒形にした時
にはすでに皆の3分の2ほどの大きさになっており、幾分かは楽にできたのですが、
練習としては全く持って足らず、非常に物足りなさを感じました。…これは復習せな。

4月27日(金)
 本日は講習Bと講習Aがありました。
今度の献立は御飯・先付・煮物・香の物です。
先付は「温度卵(いわゆる「温泉卵」です)」、煮物は「筑前煮」、
香の物は「キャベツの浅漬け」です。…ようやく見慣れたものが出てきました。
…筑前煮。よく耳にする料理名ですが、皆さんはどういうものかわかります?
最近のTV番組でよく街中でつくってもらったりしますが若い人たちって
つくることができなかったりしますよね。ま、拙者も同じなんですが。
それでも、さすがに同年代の女性には作っていただきたいところですね。
…古い考えだとお思いですか?しかし拙者だけではないと思いますよ、こう思う人は。
さて、話がそれたので戻します。えっと、香の物の浅漬けですが、自分でつくるそうです。
それにしてもここらへんのことは日記にどうやって記せばいいのかわかりません。
料理の手順を事細かに記載するのもなんですしねぇ。レシピならば別のページで紹介して
いけばいいですしね。その時には当然コツも掲載しますよ。
 講習Aでは「吸い物」というものについて勉強しました。
吸い物にはしっかりと構成というものがあって、吸地・椀種・椀妻・吸口と別れます。
吸地はいわゆるスープで、椀種はいわゆるメインの具(例:魚)、椀妻は椀種に添える
もの(例:うど)、吸口は椀物に添える香り物(例:山椒の葉)という感じです。
これだけでもかなりの知識になると思いますが、どうです?そして、今日は4種の吸い物を
実際につくっていただき、それを試食しました。とりあえずメニューだけ紹介。
鯛潮汁・虎魚(オコゼ)すっぽん仕立・帆立貝真薯(しんじょう)薄葛仕立・若筍吸物。
真薯とは柔らかいかまぼこのようなもので、はも等の白身のすり身です。

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